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エイズサーベイランス
〜96年4月末日
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HIV感染者情報
〔平成8年3月1日〜4月末日〕
1.性別・感染原因別患者・感染者数 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
異性間の性的接触 34 ( 7) 19 ( 8) 53 ( 15)
同性間の性的接触 21 ( 2) 0 ( 0) 21 ( 2)
静注薬物濫用 1 ( 0) 0 ( 0) 1 ( 0)
母子感染 1 ( 0) 1 ( 1) 2 ( 1)
その他 2 ( 0) 0 ( 0) 2 ( 0)
不明 22 ( 11) 11 ( 9) 33 ( 20)
合 計 81 ( 20) 31 ( 18) 112 ( 38)
注:( )内は外国人再掲数
2.性別・年齢別患者・感染者数 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
20歳未満 1 ( 0) 3 ( 3) 4 ( 3)
20〜29 24 ( 6) 13 ( 7) 37 ( 13)
30〜39 27 ( 13) 9 ( 7) 36 ( 20)
40〜49 19 ( 1) 4 ( 1) 23 ( 2)
50歳以上 10 ( 0) 2 ( 0) 12 ( 0)
不 明 0 ( 0) 0 ( 0) 0 ( 0)
合 計 81 ( 20) 31 ( 18) 112 ( 38)
注:( )内は外国人再掲数
3.性別・感染者地域別患者・感染者数 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
国 内 41 ( 2) 15 ( 3) 56 ( 5)
海 外 21 ( 10) 7 ( 7) 28 ( 17)
不 明 19 ( 8) 9 ( 8) 28 ( 16)
合 計 81 ( 20) 31 ( 18) 112 ( 38)
注:( )内は外国人再掲数
(参 考)
1ー2 患者内訳 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
異性間の性的接触 16 ( 3) 3 ( 1) 19 ( 4)
同性間の性的接触 5 ( 0) 0 ( 0) 5 ( 0)
静注薬物濫用 1 ( 0) 0 ( 0) 1 ( 0)
母子感染 0 ( 0) 0 ( 0) 0 ( 0)
その他 1 ( 0) 0 ( 0) 1 ( 0)
不 明 12 ( 4) 3 ( 2) 15 ( 6)
合 計 35 ( 7) 6 ( 3) 41 ( 10)
注:( )内は外国人再掲数
2ー2 患者内訳 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
20歳未満 0 ( 0) 0 ( 0) 0 ( 0)
20〜29 7 ( 4) 1 ( 1) 8 ( 5)
30〜39 7 ( 2) 1 ( 1) 8 ( 3)
40〜49 12 ( 1) 3 ( 1) 15 ( 2)
50歳以上 9 ( 0) 1 ( 0) 10 ( 0)
不 明 0 ( 0) 0 ( 0) 0 ( 0)
合 計 35 ( 7) 6 ( 3) 41 ( 10)
注:( )内は外国人再掲数
3ー2 患者内訳 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
国 内 16 ( 1) 2 ( 0) 18 ( 1)
海 外 9 ( 3) 1 ( 1) 10 ( 4)
不 明 10 ( 3) 3 ( 2) 13 ( 5)
合 計 35 ( 7) 6 ( 3) 41 ( 10)
注:( )内は外国人再掲数
エイズ患者等の届出状況等
〔平成8年4月末現在〕
1.日本のエイズ患者の状況 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
異性間の性的接触 201( 42) 46( 21) 247( 63)
同性間の性的接触*1 192( 31) 0( 0) 192( 31)
静的薬物濫用 6( 3) 0( 0) 6( 3)
母子感染 4( 1) 3( 1) 7( 2)
凝固因子製剤 *2 577( …) 5( …) 582( …)
そ の 他 12( 4) 6( 0) 18( 4)
不 明 148( 62) 27( 18) 175( 80)
合 計 1,140( 143) 87( 40) 1,227( 183)
( )内は外国人再掲数
注:*1 男性両性愛者(19人)を含む。
*2 平成7年11月末現在における「発症予防・治療に関する研究班」からの
報告による数字である。なお、「後天性免疫不全症候群の予防に関する
法律」施行後(平成元年2月17日以降) 、凝固因子製剤が原因とされ
ている者は、報告の対象から除外されている。
2. HIV感染者の状況 (単位:人)
男 性 女 性 合 計
異性間の性的接触 392( 91) 526( 396) 918( 487)
同性間の性的接触*1 381( 61) 0( 0) 381( 61)
静注薬物濫用 11( 8) 0( 0) 11( 8)
母子感染 4( 1) 8( 5) 12( 6)
凝固因子製剤 *2 1,784( …) 22( …) 1,806( …)
そ の 他 20( 7) 19( 1) 39( 8)
不 明 154( 89) 321( 310) 475( 399)
合 計 2,746( 257) 896( 712) 3,642( 969)
( )内は外国人再掲数
注: *1 男性両性愛者(15人)を含む。
*2 平成7年11月末現在における「発症予防・治療に関する研究班」からの報告に
よる数字である。なお、「後天性免疫不全症候群の予防に関する法律」施行後(
平成元年2月17日以降)、凝固因子製剤が原因とされている者は、報告の対象
から除外されている。
*3 患者582名を含む。
(参考)
・凝固因子製剤による感染を除く患者・感染者等の状況
・性別・年齢区分別・感染地域別患者・感染者数(法施行後)
男 性 女 性
国内 海外 不明 計 国内 海外 不明 計
20歳未満 12 1 1 14 17 46 35 98
(患者再掲) ( 4) ( 0) ( 0) ( 4) ( 2) ( 2) ( 1) ( 9)
20〜29 182 114 80 376 96 236 319 651
(患者再掲) ( 28) ( 36) ( 25) ( 89) ( 6) ( 6) ( 17) ( 29)
30〜39 161 188 106 455 39 38 42 119
(患者再掲) ( 47) ( 69) ( 45) ( 161) ( 6) ( 8) ( 3) ( 17)
40〜49 182 106 75 363 11 12 6 29
(患者再掲) ( 69) ( 49) ( 47) ( 165) ( 2) ( 6) ( 2) ( 10)
50歳以上 98 65 43 206 21 1 1 23
(患者再掲) ( 42) ( 34) ( 29) ( 105) ( 11) ( 1) ( 1) ( 13)
不 明 0 1 2 3 0 4 1 5
(患者再掲) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0)
合 計 635 475 307 1,417 184 337 404 925
(患者再掲) (190) (188) (146) ( 524) ( 27) ( 23) ( 24) ( 74)
合 計
国内 海外 不明 計
20歳未満 29 47 36 112
(患者再掲) ( 6) ( 2) ( 1) ( 9)
20〜29 278 350 399 1,027
(患者再掲) ( 34) ( 42) ( 42) ( 118)
30〜39 200 226 148 574
(患者再掲) ( 53) ( 77) ( 48) ( 178)
40〜49 193 118 81 392
(患者再掲) ( 71) ( 55) ( 49) ( 175)
50歳以上 119 66 44 229
(患者再掲) ( 53) ( 35) ( 30) ( 118)
不 明 0 5 3 8
(患者再掲) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0)
合 計 819 812 711 2,342
(患者再掲) (217) (211) (170) ( 598)
(参考)世界のエイズ患者の状況(1995年12月15日WHO報告)
地 域 患者発生状況
国 名 患 者 数 人 口
アフリカ州 442,735人 ケニア 56,573 人 21,400 千人
(54カ国) タンザニア 53,247 16,672
ウガンダ 46,120 23,174
ジンバブエ 41,298 10,402
アメリカ州 659,662 アメリカ合衆国 501,310 248,710
(45カ国) ブラジル 71,111 146,155
メキシコ 26,660 81,141
アジア州 28,630 タイ 22,135 54,532
(42カ国) インド 2,095 844,324
日本 1,062 *1 123,611
ヨーロッパ州 154,103 フランス 38,372 56,634
(38カ国) スペイン 34,618 37,746
イタリア 30,447 56,557
オセアニア州 6,680 オーストラリア 5,883 15,602
(14カ国)
合計(193ヵ国)1,291,810
( )内は、患者報告のあった国数である。 注:*1日本の患者数は1995年10月末現在
都道府県別患者・感染者累積報告状況
患者・感染者 ブロック別
都道府県名 報告件数 構成割合 患者・感染者 構成割合
(件) (%) 報告件数 (件) (%)
1北 海 道 22 ( 0) 0.9
2青 森 県 7 ( 2) 0.3
3岩 手 県 5 ( 0) 0.2
4宮 城 県 11 ( 1) 0.4
5秋 田 県 4 ( 0) 0.2 北海道・東北
6山 形 県 4 ( 0) 0.2
7福 島 県 9 ( 2) 0.4 62 2.5
8茨 城 県 265 ( 5) 10.7
9栃 木 県 54 ( 2) 2.2
10群 馬 県 52 ( 8) 2.1
11埼 玉 県 121 ( 4) 4.9
12千 葉 県 191 ( 11) 7.7 関 東
13東 京 都 806 ( 32) 32.5
14神 奈 川県 191 ( 11) 7.7 1,680 67.7
15新 潟 県 26 ( 2) 1.0
16富 山 県 6 ( 2) 0.2
17石 川 県 2 ( 0) 0.1
18福 井 県 17 ( 1) 0.7 北陸・甲信越
19山 梨 県 37 ( 0) 1.5
20長 野 県 124 ( 6) 5.0 212 8.5
21岐 阜 県 20 ( 1) 0.8
22静 岡 県 61 ( 2) 2.5 東 海
23愛 知 県 87 ( 4) 3.5
24三 重 県 33 ( 2) 1.3 201 8.1
25滋 賀 県 4 ( 0) 0.2
26京 都 府 33 ( 0) 1.3
27大 阪 府 114 ( 2) 4.6
28兵 庫 県 26 ( 1) 1.0 近 畿
29奈 良 県 16 ( 2) 0.6
30和 歌 山県 9 ( 2) 0.4 202 8.1
31鳥 取 県 2 ( 0) 0.1
32島 根 県 5 ( 0) 0.2
33岡 山 県 3 ( 0) 0.1 中 国
34広 島 県 16 ( 1) 0.6
35山 口 県 7 ( 0) 0.3 33 1.3
36徳 島 県 3 ( 0) 0.1
37香 川 県 2 ( 0) 0.1 四 国
38愛 媛 県 6 ( 0) 0.2
39高 知 県 5 ( 0) 0.2 16 0.6
40福 岡 県 31 ( 0) 1.2
41佐 賀 県 1 ( 0) 0.0
42長 崎 県 10 ( 0) 0.4
43熊 本 県 5 ( 0) 0.2
44大 分 県 2 ( 0) 0.1
45宮 崎 県 1 ( 0) 0.0 九州・沖縄
46鹿 児 島県 8 ( 0) 0.3
47沖 縄 県 17 ( 1) 0.7 75 3.0
合 計 2,481 ( 112) 100.0 2,481 100.0
注:凝固因子製剤による患者・感染者を除く (平成8年4月末現在)
( )内は今回報告件数(平成8年3月、4月分)である
平成8年5月28日
エイズサーベイランス委員会の結果報告について
1.平成8年3月1日から4月末までの間に、医師から各都道府県知事、指定都市市長
及び中核市市長に報告されたエイズ患者・HIV感染者は患者41名、感染者71名
の計112名であった。
患者及び感染者112名の内訳は、
(1) 感染原因では、異性間の性的接触53名、同性間の性的接触21名、静注薬
物濫用1名、母子感染2名、その他2名、不明33名であった。(表−1)
(2) 性別では、男性81名、女性31名であった。(表−1)
(3) 年齢区分別では、20歳未満4名、20歳代37名、30歳代36名、40
歳代23名、50歳以上12名であった。(表−2)
(4) 国籍別では、日本人74名、外国人38名であった。
(5) 感染地域別では、国内56名、海外28名、不明28名であった。(表−3)
2.今回は、患者・感染者112名の報告のうち、53名が異性間の性的接触によるも
のであった。このうち、日本人の報告は、男性27名、女性11名の計38名(表−
1)であり、感染地域は国内29名、海外7名、不明2名であった。
また、外国人患者・感染者38名の性別内訳は、男性20名、女性18名であった
。(表−1)
3.今回19名の死亡報告があり、「HIV感染者発症予防・治療に関する研究班」か
らの報告と合わせ累積死亡報告数は749名となった。
平成8年5月28日
山崎委員長コメント(案)
1.今回(平成8年3月から4月末まで)のエイズサーベイランス委員会
への報告は患者41名(前回32名)、感染者71名(前回47名)の
合計112名(前回79名)でした。このうち、外国人について感染者
が前回よりも2名多い28名、患者が4名多い10名と増加し、日本人
について感染者が前回より22名多い43名、患者が5名多い31名と
大幅に増加していることから、報告数が増加しています。
今回の報告数112名はエイズサーベイランス委員会が始まって以来
過去最多であり、特に日本人の感染者が急増したことは、新たな感染の
拡大を示す事実として深刻に受け止める必要があります。
2.今回の報告のうち日本人患者・感染者数74名もまた過去最多の報告
数でした。日本人患者・感染者を感染原因別にみると、男女ともに異性
間の性的接触による感染報告が増加しており、日本人患者・感染者を感
染地域別にみても男女ともに国内での感染報告が増加しています。特に
国内で感染した日本人女性の報告数は前回の4倍となりました。こうし
たことから、国内での異性間性的接触による感染増が今回の日本人患者
・感染者数の急増の原因と考えられます。
3.今回、エイズが発症してから初めて報告のあった症例が36ありまし
た。早期治療、感染の拡大の防止という点から、感染している場合には
できるだけ早く感染の事実を知ることが大切です。不安のある人は検査
を受けるようにして下さい。
4.HIV感染者の累積報告をみると、平成8年4月末現在のHIV感染
者3642人のうち、凝固因子製剤以外による感染者が1836人と過
半数を超えました。
本年3月に開催されたHIV疫学研究班によると、一般の既婚妊婦の
クラミジア抗体陽性率が17%であることがわかりました。同研究班は
「我が国におけるSTDの流行はかなり著しいものである。我が国にお
いては、HIV流行が遅れていたが、この様なSTD流行の著しい環境
のもとにHIVが侵入した場合、かなりの早さで流行が拡大する可能性
が高い」と報告しています。
エイズは他人事ではありません。患者・感染者への偏見をなくすとと
もに感染予防の重要性を今一度確認し、ひとりひとりが実行に移す必要
があります。
問い合わせ先 厚生省保健医療局エイズ結核感染症課
担 当 梅田(内2374)、杉江(内2375)
電 話 (代)3503-1711
(直)3591-3060
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