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エイズサーベイランス
〜96年8月末日


HIV感染者情報〔平成8年7月1日〜8月末日〕

                      (参 考)
1.性別・感染原因別患者・感染者数     1−2 患者内訳
            (単位:人)            (単位:人)
                  男性   女性   合計                      男性  女性  合計
異性間の性的接触  38(10) 25(13) 63(23) 異性間の性的接触  19( 1)  5( 3)  24( 9)
同性間の性的接触  37( 3)  0( 0) 37( 3) 同性間の性的接触  11( 1)  0( 0)  11( 1)
静注薬物濫用       2( 1)  0( 0)  2( 1) 静注薬物濫用       2( 1)  0( 0)   2( 1)
母子感染           1( 0)  1( 0)  2( 0) 母子感染           0( 0)  0( 0)   0( 0)
その他             1( 0)  1( 1)  2( 1) その他             0( 0)  0( 0)   0( 0)
不 明            17( 5)  6( 5) 23(10) 不 明             7( 1)  2( 1)   9( 2)
   合   計     96(19) 33(19)129(38)     合   計    39( 9)  7( 4)  46(13)
注:( )内は外国人再掲数                注:( )内は外国人再掲数


2.性別・年齢別患者・感染者数                2−2 患者内訳
                (単位:人)             (単位:人)
                  男性  女性   合計                    男性  女性  合計
  20歳未満       1( 0)  1( 0)   2( 0)   20歳未満       0( 0)  0( 0)   0( 0)
  20〜29      25( 6) 18(10)  43(16)  20〜29       6( 4)  1( 0)   7( 4)
  30〜39      33(10)  9( 7)  42(17)  30〜39      14( 4)  4( 3)  18( 7)
  40〜49      19( 3)  2( 2)  21( 5)  40〜49       7( 1)  1( 1)   8( 2)
  50歳以上      18( 0)  3( 0)  21( 0)  50歳以上      12( 0)  1( 0)  13( 0)
  不   明       0( 0)  0( 0)   0( 0)   不   明       0( 0)  0( 0)   0( 0)
  合   計      96(19) 33(19) 129(38)  合   計      39( 9)  7( 4)  46(13)
注:( )内は外国人再掲数                  注:( )内は外国人再掲数


3.性別・感染地域別患者・感染者数         3−2患者内訳
                (単位:人)            (単位:人)
                  男性  女性   合計                    男性  女性  合計
  国     内      51( 1) 14( 5)  65( 6)   国     内      14( 0)  3( 1)  17( 1)
  海     外      25(14) 12( 8)  37(22)  海     外      13( 7)  2( 2)  15( 9)
  不     明      20( 4)  7( 6)  27(10)  不     明      12( 2)  2( 1)  14( 3)
  合     計      96(19) 33(19) 129(38)  合     計      39( 9)  7( 4)  46(13)
    注:( )内は外国人再掲数              注:( )内は外国人再掲数


     エイズ患者等の届出状況等
                               〔平成8年8月末現在〕

1.日本のエイズ患者の状況                 (単位:人)
               男  性   女  性    合  計
異性間の性的接触    235( 50) 55 ( 26)  290 ( 76)
同性間の性的接触*1  213( 33)  0 (  0)  213 ( 33)
静注薬物濫用        8(  4)  0 (  0)    8 (  4)
母子感染              4(  1)  3 (  1)    7 (  2)
凝固因子製剤    *2  619( …) 11 ( …)  630 ( …)
そ の 他        13(  5)  7 (  1)   20 (  6)
不   明          160( 67) 30 ( 20)  190 ( 87)
  合   計      1,252(160)106 ( 48)1,358 (208)
( )内は外国人再掲数
注:*1 男性両性愛者(21人)を含む。
  *2 平成8年5月末現在における「発症予防・治療に関する研究班」からの
      報告による数字である。なお、「後天性免疫不全症候群の予防に関する
    法律」施行後(平成元年2月17日以降)、凝固因子製剤が原因とされ
     ている者は、報告の対象から除外されている。


2.HIV感染者の状況                           (単位:人)
                      男  性   女  性     合  計
異性間の性的接触     429(103)  556(412)   985(  515)
同性間の性的接触*1   423( 66)    0(  0)   423(   66)
静注薬物濫用          12(  8)    0(  0)    12(    8)
母子感染               5(  1)    9(  5)    14(    6)
凝固因子製剤    *2 1,846( …)   22( …) 1,868(   …)*3
そ の 他            22(  8)   20(  2)    42(   10)
不   明           168( 94)  329(318)   497(  412)
  合 計         2,905(280)  936(737) 3,841(1,017)
( )内は外国人再掲数
注:*1 男性両性愛者(17人)を含む。
  *2 平成8年5月末現在における「発症予防・治療に関する研究班」からの
      報告による数字である。なお、「後天性免疫不全症候群の予防に関する
    法律」施行後(平成元年2月17日以降)、凝固因子製剤が原因とされ
     ている者は、報告の対象から除外されている。
  *3 患者630名を含む。


(参考)
・凝固因子製剤による感染を除く患者・感染者等の状況
・性別・年齢区分別・感染地域別患者・感染者数(法施行後)

                男     性            女      性
            国内  海外  不明     計  国内  海外  不明    計
20歳未満    13     1     1     15    17    48    35   100
(患者再掲) (  4) (  0) (  0)  (  4) (  2) (  2) (  1) (  5)
20〜29   206   125    87    418   107   247   326   680
(患者再掲) ( 32) ( 43) ( 26)  (101) (  7) (  8) ( 19) ( 34)
30〜39   198   204   115    517    44    41    48   133
(患者再掲) ( 62) ( 77) ( 47)  (186) (  8) ( 10) (  4) ( 22)
40〜49   199   114    81    394    12    14     6    32
(患者再掲) ( 75) ( 53) ( 50)  (178) (  2) (  7) (  2) ( 11)
50歳以上   115    72    50    237    25     1     2    28
(患者再掲) ( 52) ( 38) ( 35)  (125) ( 12) (  1) (  2) ( 15)
不  明       0     1     2      3     0     4     1     5
(患者再掲) (  0) (  0) (  0)  (  0) (  0) (  0) (  0) (  0)
合  計     731   517   336  1,584   205   355   418   978
(患者再掲) (225) (211) (158)  (594) ( 31) ( 28) ( 28) ( 87)

                    合   計
              国内  海外  不明     計
20歳未満      30    49    36    115
(患者再掲)   (  6) (  2) (  1)  (  9)
20〜29     313   372   413  1,098
(患者再掲)   ( 39) ( 51) ( 45)  (135)
30〜39     242   245   163    650
(患者再掲)   ( 70) ( 87) ( 51)  (208)
40〜49     211   128    87    426
(患者再掲)   ( 77) ( 60) ( 52)  (189)
50歳以上     140    73    52    265
(患者再掲)   ( 64) ( 39) ( 37)  (140)
不  明         0     5     3      8
(患者再掲)   (  0) (  0) (  0)  (  0)
合  計       936   872   754  2,562
(患者再掲)   (256) (239) (186)  (681)


(参考)世界のエイズ患者の状況(1996年7月5日WHO報告)

地  域      患者発生状況       備         考
                              国 名        患者数    人  口
アフリカ州     499,037 人   タンザニア      82,174人  23,174千人
(54カ国)                    ケニア          63,875    21,400
                            ウガンダ        48,312    16,672
                            マラウイ        43,067     7,989
アメリカ州     690,042      アメリカ合衆国 513,486   248,710
(45カ国)                    ブラジル        79,908   146,155
                            メキシコ        28,544    81,141
アジア州        29,707      タイ            22,135    54,532
(42カ国)                    インド           2,095   844,324
                            日本             1,186*1 123,611
ヨーロッパ州   167,578      フランス        41,058    56,634
(38カ国)                    スペイン        38,393    37,746
                            イタリア        33,304    56,557
オセアニア州     7,285      オーストラリア   6,442    15,602
(14カ国)
合計(193カ国)1,393,649

( )内は、患者報告のあった国数である。
 注:*1日本の患者数は1996年2月末現在


      都道県別患者・感染者累積報告状況

            患者・感染者                        ブロック別
都道府県名  報告件数         構成割合     患者・感染者   構成割合
                     (件)          (%) 報告件数(件)      (%)
  1北海道       25(  2)         0.9
  2青森県        7(  0)         0.3
  3岩手県        6(  1)         0.2
  4宮城県       11(  0)         0.4
  5秋田県        5(  0)         0.2      北海道・東北
  6山形県        4(  0)         0.1
  7福島県       10(  1)         0.4                 68     2.5
  8茨城県      287(  9)        10.6
  9栃木県       64(  7)         2.4
 10群馬県       55(  0)         2.0
 11埼玉県      132(  7)         4.9
 12千葉県      216( 16)         8.0       関 東
 13東京都      887( 48)        32.8
 14神奈川県    212( 13)         7.8              1,853    68.6
 15新潟県       26(  0)         1.0
 16富山県        6(  0)         0.2
 17石川県        2(  0)         0.1
 18福井県       17(  0)         0.6       北陸・甲信越
 19山梨県       39(  2)         1.4
 20長野県      129(  3)         4.8                219     8.1
 21岐阜県       22(  2)         0.8
 22静岡県       68(  3)         2.5       東 海
 23愛知県       90(  2)         3.3
 24三重県       38(  4)         1.4                218     8.1
 25滋賀県        4(  0)         0.1
 26京都府       38(  2)         1.4
 27大阪府      116(  0)         4.3
 28兵庫県       32(  4)         1.2       近 畿
 29奈良県       16(  0)         0.6
 30和歌山県      9(  0)         0.3                215     8.0
 31鳥取県        2(  0)         0.1
 32島根県        5(  0)         0.2
 33岡山県        4(  0)         0.1       中 国
 34広島県       16(  0)         0.6
 35山口県        7(  0)         0.3                 34     1.3
 36徳島県        3(  0)         0.1
 37香川県        2(  0)         0.1        四 国
 38愛媛県        6(  0)         0.2
 39高知県        6(  1)         0.2                 17     0.6
 40福岡県       33(  2)         1.2
 41佐賀県        1(  0)         0.0
 42長崎県       10(  0)         0.4
 43熊本県        5(  0)         0.2
 44大分県        2(  0)         0.1
 45宮崎県        1(  0)         0.0        九州・沖縄
 46鹿児島県      8(  0)         0.3
 47沖縄県       17(  0)         0.6                 77     2.9
合  計     2,701(129)       100.0              2,701   100.0
注:凝固因子製剤による患者・感染者は除く           (平成8年8月末現在)
   ( )内は今回報告件数(平成8年7月、8月分)である



                                                      平成8年9月24日

              エイズサーベイランス委員会の結果報告について

1.平成8年7月1日から8月末までの間に、医師から各都道府県知事、指定都
 市市長に報告されたエイズ患者・HIV感染者は患者46名、感染者83名の
 計129名であった。
 患者・及び感染者129名の内訳は、
    1. 感染原因では、異性間の性的接触63名、同性間の性的接触37名、静
   注薬物濫用2名、母子感染2名、その他2名、不明23名であった。
                               (表−1)
    2. 性別では、男性96名、女性33名であった。(表−1)
    3. 年齢区分別では、20歳未満2名、20歳代43名、30歳代42名、
   40歳代21名、50歳以上21名であった。(表−2)
    4. 国籍別では、日本人91名、外国人38名であった。
    5. 感染地域別では、国内65名、海外37名、不明27名であった。
                                                              (表−3)

2.患者・感染者129名の報告のうち、63名が異性間の性的接触によるも
 のであった。このうち、日本人の報告は、男性28名、女性12名の計40
 名(表−1)であり、感染地域は国内26名、海外10名、不明4名であっ
 た。
    また、外国人患者・感染者38名の性別内訳は、男性19名、女性19名
 であった。(表−1)

3.今回20名の死亡報告があり、「HIV感染者発症予防・治療に関する研究
 班」からの報告と合わせ累積死亡報告数は821名となった。

4.平成8年1月から8月末までの献血件数4,032,844件のうちHIV
 抗体陽性件数は30件であった。


                        平成8年9月24日

                        山崎委員長コメント

1.今回(平成8年7月から8月末まで)のエイズサーベイランス委員会
 への報告は患者46名(前回38名)、感染者83名(前回54名)の
 合計129名(前回92名)でした。前回と比較して患者・感染者が増
 加したのは、前回と比べて日本人感染者が27名、日本人患者が7名、
 外国人感染者が2名、外国人患者が1名ずつそれぞれ増加したことによ
 ります。

2.今回、男性の同性間の性的接触による感染者数37名は、過去最多で
  した。男性においては、異性間の性的接触に加え同性間の性的接触によ
  る感染の予防についても啓発していくことが必要です。

3.今回の報告者129名は、過去最多でした。しかしながら、今回の報
 告には、医師からの報告が遅れたために今回の患者・感染者数に含まれ
 ているものがありました。このように医師からの報告が遅れますと、本
  委員会としてもHIV感染者及びエイズ患者の発生状況を把握し、分析
 することが難しくなりますので、各医療機関のご協力をお願いいたしま
  す。

4.ここ数回報告数が多いことについて、報告数の増加を感染拡大の傾向
  を示す危険信号としてとらえており、これに対して最近の検査件数、相
  談件数が減少傾向を示していることから、国民の皆さんの性感染症とし
  てのエイズに対する再認識を促していく必要があると考えております。
   HIVの感染拡大の防止にあたっては、国民の皆さん一人一人の「安
  全な性行為」に対する心がけが不可欠です。今一度エイズを自分自身の
  問題として考え直してみて下さい。

5.また、前回報告のあった輸血によるHIV感染が疑われた症例につい
  ては、今回、厚生省の調査結果を受けましたが、輸血による感染である
  との証拠は得られませんでした。

  問い合わせ先 厚生省保健医療局エイズ結核感染症課
     担 当 今村(内2376)、杉江(内2375)
          電 話 (代)3503-1711
                  (直)3591-3060

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