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HIVエイズ基礎知識講座1


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HIVってエイズのこと?

〜HIVもインフルエンザのウィルスも同じ?〜


HIVに感染してもエイズじゃないよ

エイズ動向委員会の発表などを、テレビや新聞では「HIVに感染している人は○○人です」なんていう報道のされ方をします。

エイズって言葉はよく聞いているけれども、HIVって言葉にあまりなじみのない人いるでしょう?HIVは「エイチ・アイ・ブイ」って読んだり、「ヒヴ」って読んだりしますが、<人(Human)・免疫不全(Immuno-deficiency)・ウイルス(Virus)>と呼ばれているウイルスです。

名前の通り、人の血液中に入ると、その人の免疫力を弱めてしまう(って書くとちょっと嘘があるけど)ウイルスです。

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識で、このウイルスに感染するとエイズになる『可能性』が生じてくるわけです。いいですか。あくまでも、『可能性』なのですよ。でも、このウイルスに感染しなければ、『可能性』 すら生じてこないのです(と今は思われています)。

ですからエイズ動向委員会でも、このウイルスに感染している人の数を発表するわけですが、ここで注意をしなければならないことはHIVに感染しても、それはエイズだというわけではない! ということです。このウイルスに感染しても、すぐにエイズになるわけではないし、また感染した全ての人がエイズになるわけでもないのです。

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識

・HIVはエイズの原因

HIVに感染して、免疫力が弱まってくると、いろいろな合併症が現れてきます。この合併症ってやつがクセモノですが、今回は説明を省略しますので、どうしても知りたいって人は次回に質問をして下さい。

で、この合併症のうちで、厚生省などの基準にのっとったものが現れてきた場合に、はじめてエイズと呼ばれる状態になるのです。これをエイズを発症(はっしょう)した、なんて言い方をしたりもします。エイズ(後天性免疫不全症候群)とは、HIVによって免疫力が弱められて、色々な合併症が現れてきた状態を言うのです。

でも、これらの合併症はHIVに感染してからも、すぐには現れてくるわけではないのです。そして、全員に現れるわけでもないのです。

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識HIVに感染しても、日常生活も何もかも全く平気だよ、って人も多いです。また、外見からも全然わかりません。でも、感染したらエイズの発症予防の治療とかなんやかんやとはじめておいた方がいいのです。でも、まだエイズじゃないし…。というわけで、この頃はエイズって呼び方をしないで、「HIV病」とか「HIV感染症」なんて呼び方をしよう、という人も多くなってきています。

 エイズとは、とても長い経過をたどるHIV感染症の、ある時期からの呼び名なのです。

 

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識・HIVが体内に入るとどうなるか

HIVは体内の血管の中に入ると、体を守る働きをする免疫システムを攻撃しはじめます。特にその司令官であるT4リンパ球に住みついて、破壊・増殖をくりかえし、ゆっくりとT4リンパ球の数を減らしていきます。

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識T4リンパ球が減少すると、体の防御機能である免疫システムが十分に働かなくなり、本来なら免疫システムに抑えられているような細菌やウイルスが体の中で増殖して、様々な感染症やガンなどを引き起こします。この状態をエイズといいます。

HIVの説明は一応、こんなところで終わりにしますが、よくされる質問から2つを選んで載せてみました。

 

Q&A質問コーナーです

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識

・免疫システムを弱らせるものはHIVだけ?

いえ、いえ。たくさん、あります。

例えば、学生時代に、試験が近づくと風邪をひきやすくなっていた、という体験を持っている人は多いと思います。これは、ストレスが免疫力を弱めるからです。過度なストレスは免疫力を弱める要因のひとつです。その他に、コーヒー、アルコール、煙草、脂肪なども免疫力を弱めます。

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識ですから、HIVに感染してなくても、免疫システムが弱っていて、さまざまな合併症が現れている人もいるでしょうね。

あ、そうそう。年をとることによっても、自然に免疫力は弱まってきます。

 

・HIVと風邪やインフルエンザなどのウィルスはどう違うの?

風邪などのウィルスとHIVの主な違いは2つあります。

 ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)HIV/AIDS基礎知識1つは、風邪などのウィルスは日常的な接触でも簡単に感染するのに対して、HIVは体内の血管に入らなければ感染しないということです。わたしたちは風邪などのウィルスに対してはいつでも感染の可能性にさらされているのですが、HIVに感染するためにはコンドームを使わない性交渉、注射針の共用など、特別な状況が必要になるのです。

また、風邪のウイルスは強いウイルスで、体外に出てからも空気や水や食べ物の中、あるいは物の表面 についても長い期間「生きて」いることができます。しかし、HIVはとても弱いウィルスで、空気中でも長くは「生きて」いられず、水にも簡単に洗い流されてしまうのです。(ウイルスが生きものかどうかという議論は専門家の方にお任せします、、、)


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