LAP NEWSLETTER

もう一つの治療の可能性 第1回


RETURN TOニュースレター第1号メニューに戻る

オルタナティヴ・セラピー その一

 日本のエイズ治療は「メディケーション(薬物治療)」が中心になっています。しかし海外では、「メディケーション」「カウンセリング」の二つの柱とともに第三の柱として、非正統派の治療法、オルタナティヴ・セラピーも広く行なわれています。
 オルタナティヴ・セラピーの具体例については後述しますが、無理を承知で簡単に定義すると、「いわゆる科学的にはなぜ効くのか説明がつかない(けれど、たしかにある人には効く)治療法」を指して、オルタナティヴ・セラピーと言います(ひどい定義ですが)。例えば、胃につながる経路を鍼(はり)で刺激してみる。すると確かに胃に反応が出ます。しかし解剖学的に言うと、神経がつながっているわけでもないし、反応が出るはずはないのです。でも、確かに反応は出ます。しかも、胃が活性化されたりして、治療されてしまったりします。このように、西洋医学的には説明できない治療法をオルタナティヴ・セラピーと呼びます(ということにしておきます)。
 また、オルタナティヴ・セラピーの特徴の一つとして、「心身一如」があげられます。メディケーションに代表される西洋医学が身体を中心に考えるのに対して、オルタナティヴ・セラピーは、心が身体に与える影響の大きさを重視する東洋医学の流れも含まれるのです。
 エイズは「後天性・免疫・不全・症候群」です。ですから、私たちがHIVに感染したとしても、自らの免疫システムをちゃんと働かせることができれば、死ぬまで発症を遅らせたり、かりにいくつかの症状が出てもそれらを一つなおしていくことが可能になるのです。
 アトランタのUSA'a Cebter for Disease Controlによれば、白人のアメリカ人に比べてアフリカ系・ラテン系のアメリカ人は約三倍の発症率だということです。これは、彼らが社会的なプレッシャーなどの精神的に厳しい条件のもとで生活しているからだと言われています。また、家族や友人のサポートがある人の方が発症するまでの年数が長かったり発症率も低いと言う人もいます。
 だからこそ、特にこの病気に関しては精神面は重要なのです。(他の病気でも重要ですが)。もちろんこれは、身体の治療を無視するわけではありません。身体面とともに精神面も重視するということです。
 特に近年アメリカでは、エイズの治療研究として、いままで無視されてきた民間療法にも年間一億円が国から出されることに決まったそうです。もちろん一億円という金額は多い金額ではありませんが、日本の現状がら見れば羨ましい限りです。
 さて、オルタナティヴ・セラピーにはどのようなものがあるかですが、ひとつひとつのセラピーについての詳細は次回以降に行なっていくことにして、今回はどのようなものがあるかの名称だけを紹介していきたいと思います。
 「心身一如」と言っておきながら矛盾してしまいますが、便宜上で<ボディ・セラピー><メンタル(精神)・ワーク><ダイエット(食餌)療法><その他>に分類します。しかし、この分類は一応の区別で、ボディ・セラピーに入っているものにも精神的要素はあり、メンタル・ワークに入っているものにも身体的な要素はあります。

■ボディ・セラピー

■メンタルワーク

■ダイエット(食餌)療法

■その他

 この他にも沢山あるようです。しかし、この中で私たちスタッフが実際に体験したことのあるのはごくわずかです。もし、皆さんの中に、あるいはみなさんのお友達の中でこれらについて詳しい方、あるいはセラピストの方がいらっしゃったら、ぜひボランティアとして参加して下さい。


RETURN TOニュースレター第1号メニューに戻る