11月28日に新宿区福祉協議会会議室にて勉強会が行われました。その報告です。参加者は初めての方も含めて10名でした。<都庁での催しについて>
まず、その日都庁前都民広場で行われていたエイズデーのイベントを見てきた人の報告がありました。■キルトが一番人気があった
- 今日、届いたというサン・フランシスコからきたキルトが印象的でした。日本の(メッセージ)キルトは見た目きれいなのに対し、サンフランシスコのキルトはその人が実際に着ていたシャツなどが、いかにも今まで使っていたというような感じで「顔がある」キルトだった。
■他の出展(ブース)は多くただ、パンフなどが並べられ置いてあるのみ
- これだと、見る人に飽きられるのでは・・・
■今、エイズに対して興味が薄れている。講演会など聞いててもだいたい同じもの。見るまたは聞く方も「こんなものか」と離れて行ってしまう。都民広場での催しもそれを助長してしまうのではないか。どうせやるならもっと新しい企画はないものか。」
<もし、自分の友人がHIVポジティヴだったら>
次に、「もし、自分の友人がHIVポジティヴだったら自分には何が出来るか」(あるいは、自分がHIVポジティヴだったら何をして欲しいか)というテーマでアイデア出し(ブレーン・ストーミング)をしました。たくさんのアイデアが出ました。その一部をご紹介します。
- 自主制作のレコードを作る
- 人間カラオケの派遣
- 一緒にウインドウショッピング
- 批判しないで話を聞く
- 枕カバーやパジャマなどを気づかれないように洗う(さりげなく)
- 自分の生い立ちを話す
- 旅行に行く
- 遊園地に行く
- 一緒に散歩する
- 一緒に食事をする
- リレー小説、詩集作り
- 銭湯に行って背中を流す、マッサージ付き銭湯めぐり
- 添い寝をする、子守歌を歌う
- 食事パーティ、一緒に作る、蒸下障害のある人に栄養のあるスープを作る
- 街中を一緒に歩く
- 子供と一緒に遊ぶ
- 友人や自分の記念日を祝う
- カラオケに行く
- ミュージカル(自分たちでする)
- 出張合唱団
- 本を読んで聞かせる(マッサージ付き)
- チャリティコンサート
- 写真を撮る
- 朝、一緒にコーヒーを飲む
- 一緒にキャンプに行く(忘れかけたものを取り戻す旅)
- 家事などの身の回りの世話(掃除、洗濯、ゴミ出し、アイロンかけ、布団を敷く、服を着せるなど)
- 自分が死を感じたとき、死に供えて自分の身の回りの事をしてくれる
- 幼稚園の送迎 夜のドライブ
- 夜景や花火を見に行く
- 故郷に行く
- 病院の付添
- たくさんもらった薬をその分量ごとに分ける
- 花を生ける
- お茶をたてる
- こたつでみかんを食べる、ストーブでおもちを焼く、焼き芋を焼く
- 一緒に紅白を見る
- ほめてくれるバディサポート
- けなしてくれる(泣かせてくれる)バディサポート
<マッサージ>
参加者のマコちゃんはマッサージが得意だということがブレーン・ストーミングをしていく中でわかりました。そこで、さっそくマコちゃんによるマッサージの実技指導が行われました。
■マッサージのポイント
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<都庁のエイズデーイベント、勉強会に参加しての感触>
都庁へ行ってみて少しがっかりしてしまいました。キルトはとても印象が強かったのですが、広場へ行ってみると、様々なグループがあるにもかかわらずパンフレットが置いてあるだけ。コンドーム付け方教室とかもっといろんなイベントがあると思っていましたが、これでは参加者の心に残るものも少ないのでは・・・と思いました。
今回、勉強会の中で行われたブレーンストーミングでは参加者の性格や今までの経験(例えば入院したことがある等)が生かされた意見が多かったように思います。そのためか高度な内容になり、今後の活動にも参考になる意見が数多くあったように思います。マッサージの講習では全員がとても熱心に、そして積極的だったのを見て、マッサージの重要性を改めて感じました。
今まで私は「自分は何も専門的な技術、資格を持っていない。だから役に立てない」と思っていました。けれど、勉強会に参加して自分にもできることの多さに気づくことができました。もっと自分から積極的に関わればできることの範囲が広がるのでは・・・そんな気持ちになりました。