LAPができて、早1年と半年が経とうとしています。この短い間に、私たちは多くの方々とお会いする機会がありましたが、その中の一人で、今でも決して忘れられない人がいます。
本当に出来ればいいねリビングセンター
最初の利用者は俺たちだペンペン
平田 豊先日亡くなられた平田豊さんも、ホスピスや在宅ケアの必要性について、早くから訴えて来られたお一人でした。
そして、もう一人、私たちに在宅ケアの必要性を痛感させてくれた人がいます。それは、LAPのニュースレター第三号でお伝えしたタイの男性、Aさんです。私たちは、こういった人達との関わりを通して、その人がその人らしく生きられることをサポートするのがラップの目的なら、いろんなサポートの一つとして「在宅ケア」があってもいいんじゃないか、やりたい!と思うようになりました。
ご存じのように、エイズは他の慢性疾患と同じく、その疾患と共生することがテーマの疾患ですが、それは医療機関の不足や偏見などにより、なかなか困難なものとなっています。しかし、エイズが他の疾患と決定的に違うのは、HIVというウイルスを体の中に持ちながらも、長い間元気に暮らすことが出来るという点です。そして、体制さえ整えば、在宅でのケアも可能であるし、また、慢性疾患だからこそ、在宅でのケアも必要といえるでしょう。
しかし、病気になった時、すぐに病院に行きたいと思う人もいれば、家で何とかしたいと思う人もいます。このようにPWA/H(HIV感染者・患者)が自分らしく生きたいと思う時、そして何らかのサポートを必要とする時、そんな時のサポートの選択肢が一つでもたくさんあるといいな、という思いからこのプロジェクトは生まれました。必ずしも全ての人に「在宅ケア」が必要とは限らないでしょう。あくまでも、選択肢の一つとして、また、バデイ活動の一環として、「在宅ケア」を考えていきたいと思います。
まだまだ始まったばかりで、しかも初心者だらけなので、初めは基礎知識(身体の仕組、簡単な栄養学、介護技術等)の学習会からやっていく予定です。ゆくゆくは、ラップから在宅ケアスタッフを派遣したり、シェルターでケアを提供したり、また、同じように家で介護をしている人達向けに、相談や実習を行うことも考えています。
しかし、本当に真っさらな状態ですので、人手も知恵も足りません。どうぞ、これを読まれた方で、興味のおありの方、ご連絡ください。また、家で介護をした経験があるという方も、ぜひ、お力を貸してください。首をなが〜くしてお待ちしています。