1994年6月24日勉強会に行なわれた勉強会では実際に保健婦として訪問看護を行っている方に、事例を折り交ぜて「在宅看護」について話て頂きました。■利用できる福祉サービス
各自治体の窓口に相談すると、ケースワーカーがケースに適したサービスをアレンジしてくれます。
・サービスの種類
■在宅看護のポイント
在宅看護を望む場合に大切なことは「患者が自分の生活をどうしたいのか」「家族はどのように考えているのか」を状況に応じて確認することです。
・介護者がいるか
介護を要する患者の場合、本人が在宅を希望しても、介護者がいないと実祭の生活は困難。ただし、患者の日常生活行動がどの程度可能かにもよる。程度によってはサポートシステムを上手に利用することで在宅が可能な場合もある。患者の状態、介護者の有無を勘案して在宅の可能性を検討するべき。
・患者の希望を適宜確認する
患者に「本当に家庭にいたいか」を適宜確認をとることは必要かつ大切なこと。
・病院(医師)と連絡を取る
・ボランティアの活用(ボランティア=ボランティアセンターに登録している人)
■事例から
この後、実際の訪問の事例を通して話して頂きました。その中から、私が印象の強かった点をあげていきたいと思います。
■意見交換
出席者からも在宅看護について様々な意見が出され、活発な交換がありました。その中から幾つかを紹介します。
・患者が在宅を希望するかどうか言えない状況もあるのではないか。
家族の一人が病気になると家族全体の問題となるため、患者と家族の「在宅」に対する価値観がある程度一致していないと、在宅看護そのものが因難だし、患者が希望を口にできないこともある。患者・家人が無理に相手にあわせようとすると互いにストレスとなる。ケースによって「在宅=ベスト」とは限らないし、必ずしも皆が在宅を望んているとは限らない。サポートする側は、在宅看護によって患者本人の苦痛が軽減することを期待している。・ボランティアと患者の相性や両者の関わり方で問題が生じることはないか。
病気のためにボディ変化をきたした場合、1「変化した自分」からスタートできる人と、2自分を悲劇のヒーロー、ヒロインにし、残された機能を大切にできない人とがいる。2の場合、ボランティアが立場を忘れて巻き込まれてしまうことがある。また逆にボランティアでも自分の行為に美徳を感じて酔っている人もいる。・現在、医療側とボランティアの連絡は取れているのか。
コミュニケーションを取っていればもめるということはないので、連絡は必要。ただし、ボランティアや医療側で患者への思い込みが強すぎると、もめることがある。ボランティアにとって仲間がいると、自分の方向や関わり方を客観的に観察して正してもらうことができるので、一緒にケースを検討できる仲間は是非必要。