99年3月13日〜14日、一泊二日の日程で「厚生省委託エイズ予防財団主催 98年度ボランティア指導者研修会」に参加しました。
医療と福祉に関する講義、テーマ別に分かれ「現状と課題」について話し合う検討分科会、全体ディスカッション、ボランティアの今後について示唆に富んだ特別講座、と盛りだくさんの研修内容。さらに北は北海道から南は沖縄まで35団体の幅広い年代のいろいろなタイプの人たちが集まり、NGO・NPO同士の情報交換や交流の場としても大変貴重な研修会でした。
■医療情報誌に定評あるSHIPが共催
毎年行われているこの研修会。実際の企画や運営は「共催」のNGOが担当しています。昨年度はエイズ・サポート千葉が共催、LAPが事務局、医療講座コーディネートをSHIPが受け持ちました。今年度の共催はSHIP。昨年、好評だったディスカッション「HIV感染者の日常生活と援助」を担当されたSHIPならではの大変内容の濃い研修会でした。
■充実したスキルアップのためのプログラム
講座「最新のHIV治療情報」では山元氏が「常に世界の抗HIV医療をリードし続けている米国、ヨーロッパの一部の国での状況」を第12回国際エイズ会議、第6回レトロウイルスと日和見感染症会議の概要を含めて解説されました。抗HIV薬の種類が増えたことは事実ですが、副作用や耐性、また服薬援助、サルベージ療法の問題・課題など「期待と落胆の入り混じった複雑な状況」であることも事実です。山元氏は最新情報を交えながら、自身が感じている「迷い」や「期待」を率直に話されていました。講義が難しいと感じられた方もいるかも知れませんが、HIV感染者支援において不可欠な講座だと強く感じました。
夕方からは高山氏が「社会資源の利用」について講義されました。前半を身体障害者手帳の解説、後半を外国人医療の話にあてられました。特に後半は高山氏自身の豊富な経験をもとにした実際的な内容でした。行政の広報資料等では決して分からない社会資源の活用方法について知ることができる貴重な機会でもありました。
夜の懇親会は山元氏、高山氏も参加されました。夜遅くまで交流と情報交換が続きました。
2日目の午前は検討分科会。テーマ別に4つのグループに分かれ行われました。その後の全体ディスカッションではこの分科会での検討結果の発表と議論が行われました。それぞれのグループが実践している活動や抱えている課題、今後の指針などについて活発な発言が相次ぎました。
午後からは特別講座「ボランティアの目標を考える」。西氏のお話は今後、私たちが進めていく活動についての示唆に富んだもので参加者は熱心に聞き入っていました。検討分科会の各テーマについて西氏の考えも示されました。
参加者は地域に戻り他のメンバーと成果を共有していることと思います。今年度も研修会で再開できることを楽しみにしています。
■参加団体一覧
- HSA札幌ミーティング
- レッドリボンさっぽろ
- 東北HIVコミュニケーションズ
- 山形HIV診療を支えるコ・メディカルの会 (YACOM)
- 山口子どもネットワーク
- 埼玉県エイズ情報センター
- エイズ・サポート千葉 (ASC)
- HIVソーシャルワーカーネットワーク
- HIVと人権・情報センター東京支部
- H.I.Voice
- AGP
- Campus AIDS Interface (CAI)
- JANAC (HIV/AIDS看護研究会)
- はばたき福祉事業団
- ライフ・エイズ・プロジェクト (LAP)
- AIDSネットワーク横浜 (ANY)
- H.I.Voice Act
- 社会福祉法人横浜いのちの電話
- 横浜AIDS市民活動センター運営委員会
- エイズ・サポート新潟
- フレンズフォ−ライフ
- JAPANetwork
- Women's Diary Project
- AIDS Poster Project
- 京都YWCA若者・PAN
- AMDA国際医療情報センター関西
- HIVと人権・情報センター大阪支部
- HIVと人権・情報センター岡山支部
- 広島エイズダイアル (HAD)
- 山口AIDSボランティア (YAV)
- FAIDS (エイズフォーラム)
- 人権と共生を考えるエイズ・ワーカーズ福岡
- エイズネットワークみやざき
- HIVネットワーク沖縄
- SHIP
■98年度ボランティア指導者研修会タイムテーブル
99年3月13日(土)
99年3月14日(日)