ニュースレターは第八号からMacで作り始めた。担当スタッフ数人はソフトの解説書を片手にホントに一から覚えていった。慣れないマウスの使いすぎで右肩がこった。ほとんど自己流(LAP流?)で使っていたんだけど何とか完成。その頃はプリンターの解像度が低くて、今見るとドットが荒いなあとすぐ分かってしまうのがちょっと悲しい(当時は三六〇dpi、今は一二〇〇×六〇〇dpi)。
第八号が完成して「パソコンってこんなことも出来るんだ」とその可能性を実感したのか、個人でパソコンを購入する人も出て来た。以前から電子メールで連絡を取り合ったり、原稿の受け渡しをすることは多かったんだけど、パソコン通信をやる人が増えてくれて連絡を取り合うのがよりラクチンになった。
通信といえば、九五年八月の第九号からは川口さんの「ぼちぼちインターネット」という連載が始まった。何かインターネットっていうのがスゴイらしいぞ、と巷で騒がれ出していた頃だ。これは僕らも知っておかなきゃ、と川口さんの連載を皆で読んでいた(実は他の人たちはネットサーフィンなんてやったことも無かった)。九三年にサンフランシスコに行ったときには「インターネットはいいですね」なんて言われて「いや、日本はまだインフラが…」なんて口ごもり、九四年頃に大学の研究者に「日本でもようやく使えるようになってきましたね」と言われて「そりゃあ一部の大学はね」と悔しがっていた僕らにも、ようやく身近なものになってきた。
[よしおか]